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皆さんこんにちは!
中山有志、更新担当の中西です。
さて今回は
目次
夏になると、スーパーや直売所に並び始めるゴーヤ。
「ゴーヤチャンプルーのイメージしかない」「苦くてちょっと苦手…😅」
そんな声もよく聞きます。
でも、畑で毎日ゴーヤと向き合っている農家としては
「ゴーヤって、実はめちゃくちゃ奥が深くて優秀なやつなんですよ!」
と声を大にして伝えたいんです💪✨
今日は、
ゴーヤ農家の一年の流れと
おいしい&育てやすいゴーヤを届けるためのこだわりを、
できるだけ分かりやすくお話ししてみます🌿
ゴーヤは、沖縄や九州のイメージが強いかもしれませんが、
今では本州各地でも栽培されている夏野菜です。
強い日差しにも負けない💪
病気にも比較的強い
緑のカーテンとしても人気
という特徴から、
家庭菜園でも人気者になりつつあります。
でも、ただ「放っておけば勝手に生る」わけではなく、
たくさん実をつけて、味も良くしていくには
やっぱり日々の気遣いが必要なんです👀✨
地域にもよりますが、だいたいこんな流れで一年が進みます👇
2〜3月:土づくり・育苗準備
4〜5月:定植(苗植え)🌱
6〜9月:収穫のピーク!🥒
10月:片付け・次作へ向けた圃場(ほじょう)管理
「夏の野菜だから、夏だけ忙しいんでしょ?」とよく言われますが、
実際には 寒いうちから準備が始まっている んです😄
ゴーヤはツル性の植物で、根もしっかり広がります。
だからこそ、
「根っこがのびのびできる、ふかふかの土」
が大事です🌱
水はけが良い
でも、すぐカラカラにならない程度に水持ちもある
根を邪魔する大きな石・ガチガチの層が少ない
土づくりでは、
堆肥を入れて土の“ふかふか感”をアップ
元肥(もとごえ)を入れて、成長のスタートダッシュをサポート
深く耕して、ツルの成長シーズンに備える
などの作業を行います💪
「ゴーヤは強いから、肥料も適当でいいんでしょ?」なんて声もありますが、
強いからこそ、しっかり育てると“実つき”が全然違うんです😆
ゴーヤは
種から育てる場合
育苗業者さんの苗を購入する場合
大きくこの2パターンがあります。
ゴーヤの種は固い殻に包まれているため、
先端を少し削る
一晩水に浸す
など、“発芽しやすくする工夫”をすることもあります✨
発芽したあとは、
日光をしっかり当てる
苗が徒長(ひょろひょろ)しないように管理
本葉が出てきたタイミングで、ポットを大きくする
など、がっしりした苗に育てることを意識します。
ゴーヤは寒さが大の苦手🥶
「まだ朝晩が冷えるなぁ」という時期に急いで植えてしまうと、
成長が止まる
弱って病気にかかりやすくなる
などのリスクがあります。
地温がしっかり上がってきた頃
遅霜の心配がほぼなくなった頃
を見計らって、いよいよ定植!
植えつけのときは👇
根鉢を崩しすぎないように
深植えしすぎないように
植えたあとたっぷり灌水(水やり)
このスタートダッシュをうまく決めることで、
その後のツルの伸び方が全然変わってきます😄
ゴーヤと言えば、ネットに絡みながらぐんぐん伸びるツル。
農家にとっても、この「ツル」との付き合い方が重要です。
ツルが絡みやすい目合いのネットを使う
風でバタバタしないようにピンと張る
支柱やハウスの骨組みとしっかり固定
「まあこのくらいでいいか」とゆるく張ると、
後でツルと実の重さでたるんだり、倒れたりしてしまいます💦
だからこそ、
「まだツルが何もない」早い段階で、しっかり準備しておくことが大切なんです✨
ゴーヤは暑さに強いとはいえ、
実をどんどんつけるためには 水と養分 が欠かせません。
真夏のカンカン照りの日は、朝か夕方の涼しい時間に
表面だけ濡らす“ちょい水やり”ではなく、根まで届くようにたっぷりと
ハウス栽培の場合は、根腐れしないように排水もチェック
ツルが伸び始めた頃
花が次々と咲き始めた頃
収穫が続いて、株が疲れてきた頃
このあたりで、様子を見ながら追肥します。
肥料が足りないと👇
実が小さい
色が薄い
ツルばかり伸びて実がつかない
逆に、肥料過多だと👇
葉ばかり茂って“暴れツル”になる
味が落ちる
など、“やりすぎも不足もダメ”な世界です😅
ゴーヤの葉とツルと花の様子を見ながら、
「今はもう一押し栄養が欲しいかな?」
「ちょっと元気が良すぎるから、抑え気味にしよう」
と、まるで会話しているような気持ちで管理しています🌿
ゴーヤの花は、黄色くてとてもかわいらしいんです。
小さな雄花がたくさん
所々に雌花(実になる)がつく
ミツバチなどの虫たちが飛び回り、
自然に受粉が進んでいきます🐝
品種や栽培条件によっては、
人の手で軽く受粉を助ける場合
もありますが、基本的には自然の力にお任せすることも多いです。
花が咲き始めると、
農家としての目線も
「ツルの伸び具合」から「実の付き方」へ
少しずつシフトしていきます👀
ゴーヤの収穫で大事なのは、
「どのタイミングで取るか」 ということ。
早すぎる → 細くて苦みがキツいことも
遅すぎる → 種周りが赤くなり始め、実が黄色っぽくなってしまう
全体の色がしっかり濃い緑か
大きさ・太さが、その品種の目安に近いか
イボ(表面のゴツゴツ)がしっかりしているか
一つひとつ実を手に取り、
「これは今日がベスト」
と判断したものから順に収穫していきます✂️
朝の涼しい時間に収穫したゴーヤは、
実がシャキッとしている
鮮度が長持ちする
ので、そのまま選別・箱詰めして市場へ、
あるいは直売所へと旅立っていきます🚚✨
「ゴーヤ=苦い」が当たり前ですが、
その“苦み”との付き合い方次第で、
好きにもなれるし、苦手なままにもなってしまいます。
薄切りにして、軽く塩もみ+サッと湯通し
ワタをしっかり取る(苦みの強い部分)
卵や豚肉、チーズなど、コクのある食材と組み合わせる
こうするだけで、
「最初に想像していたより全然食べやすい!」
と驚かれる方が多いです😆
完熟させたゴーヤの中の赤いゼリー状の部分は、
実はほんのり甘かったりします。
(ただし食べすぎはNGなので、“味見程度”がおすすめです👅)
※出荷用のゴーヤは、そこまで完熟させる前に収穫します。
ゴーヤは、暑さに強く、夏にぴったりの頼れる野菜
土づくり・苗・ツル・水・肥料・花・収穫…一年を通して手をかけている
収穫のタイミング一つで、味や食感が大きく変わる
下ごしらえや組み合わせ次第で、“苦み”はおいしさに変わる
もしスーパーでゴーヤを見かけたら、
ちょっとだけ農家の畑のことを思い出してもらえたら嬉しいです😊
そして、
今年の夏はぜひ、
「ゴーヤ=苦いだけ」から一歩進んで
いろいろな料理に挑戦してみてください🍳✨
ゴーヤのさわやかな苦みが、
きっとあなたの夏バテ気味の身体を、そっと応援してくれますよ🌈
